昨年末、松山を訪れた際、とあることが目に留まった。自転車に乗る高校生らしき若者のほとんどがヘルメットをかぶっていたことだ▼しかもそのヘルメット、和歌山の中学生が着用する工事現場用に似た形でなく、今はやりのサイクリングを楽しむ際に身につける流線型のスポーツタイプ。松山は真面目でシャレた高校生が多いなあ…▼と思って調べると、愛媛県では2014年に自転車運転中の高校生が命を落とす事故が2件発生し、昨夏、県立高校生のヘルメットを義務化したとのこと。その際、生徒から「これならかぶりたい」との声が多かったスポーツタイプを無料で配布した▼以前、お笑い芸人が「暴走族」を「珍走団」と呼べば、ネーミングのかっこ悪さからなくなるのではと話していた。確かに若者からすれば、かっこいいかどうかは選択する上で大きなポイント。これをうまく利用した愛媛で、県立高校生のヘルメット着用率は100%近いそう。この〝愛媛よくする法案〟、和歌山でもぜひ。(西山)
(ニュース和歌山2016年1月23日号掲載)