わかやまNPOセンター副理事長 志場久起

160924_kouza 特に企業で働いてらっしゃる方は雇用主が納税にまつわる様々な手続きをしてくれるため、源泉徴収や住民税などの税金はあまり身近な存在ではない、と感じている方も少なくないのではないでしょうか。

 将来、人口減少にともなう税収減が懸念されています。行政がこれまで担ってきた公共サービスを企業やNPO、ボランティア、そして地域の自治会など、民間組織も連携して担わないと地域が維持できない、そんな時代がくることが想定されています。

 例えば、公共施設や道路、水道などのように行政が整備した様々な設備の将来的な維持・管理について、多くの自治体では人口減少にともない、今後新しい設備を次々に設置することは難しいでしょう。今ある設備をどう有効活用するかに苦心することになりそうです。このように行政の主要財源のひとつである税金の使い方は、ますます変化していくものと思われます。行政が担う公共サービスは縮小せざるを得ない、という前提の議論も始まる可能性があります。

 そこで、私たちの暮らしを支える税金への意識を高める必要があると考えます。具体的には、市民のみなさんに年1回、税金に関するセミナーの受講を義務づけるということです。テレビやインターネットを使った通信教育も可能にすれば受けやすいでしょう。

 税金の種類や使途、徴収されてから公共的サービスに使われるまでの一連の流れなど、税の仕組みをもっと知ることで、税金の使い道や公共サービス全般のあり方を、行政だけでなく、市民も積極的に考えるきっかけになるのではないかと思います。

 受講して所定の手続きを済まされた方には、市内で使える割引券を配布するなどの優遇措置を講じてはいかがでしょうか。あ、その割引券の費用も税金だとすれば、これも議論の対象になっちゃうかもしれませんね(笑)。

(2016年9月24日号掲載)

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ニュース和歌山編集部「よくする法案」係

 

法案への読者の声

全国規模の公募展に出品

 全国規模の公募展へ出品すれば、多様な作品に刺激を受け、他の出品者との交流が生まれます。アートへの理解が深まり、豊かで柔らかいアイデアがあふれる和歌山に生まれ変わります。(デザイナー 荊木 眞一)

sanseiorenzi ◎この法案は、だれもが自由平等にできる素晴らしいものだと思う。私を含めた多くの一般人でも参加することができるのだから、気軽に楽しむこともできる。もしかしたら、その中から、才能の原石らしい人材が現れるのかもしれない。日本には、1億人以上の人々が日々生活している。全ての人、一人ひとりにそれぞれ何かしらの才能がある。しかし、それに気付くことなく生涯を終える人が多い。人が生まれたのには、それなりの「理由」があり、一度きりの人生において、「何かしてみたい!」と思う人は多いはず。美術に限らず、あらゆる分野で提案のようなことが数多く行われれば、才能の開花にもつながるのではないだろうか。(契約社員 川﨑健太・33歳)

 ◎「全国規模の美術公募展なんてレベルが高くて自分には無理」と思ってしまうかもしれない。でもそれがいいのです。自分が参加した公募展なら、これまでは「何となくいいな」としか思わなかった優秀作品のどこがいいのか、しっかり見るようになる。そうして作品を見る目を養えば、きっと良い作品を作れるようになる。応募した作品が、だれかを感動させることができればすてきだと思う。(会社員 匿名・37歳)

 ◎自分の中にある、知らない自分。例えばそれがアートだとしても、だれかに評価してもらえないと、気付けない人もいるかもしれない。ちょっとしたチャレンジから、大きな明るい未来につながる可能性。そんな場を子どもたちにつくってあげることができたら、未来の和歌山は、もっと魅力的ですてきな街になるのかも。ただ出展するだけではなく、荊木さんのようなクリエイターの方が、子どもたちにアートの魅力や楽しさ、可能性を伝える時間をもっともっとつくってあげてほしい。(主婦 匿名・39歳)

 ◎アートって、とても魅力的だけど正解がないようで難しいイメージがあるのかなぁ。チャレンジしてみることで、見えてくる世界がある。だれかに見てもらうことで作品が生きてくるとも思う。作品づくりをしていると、自分の小さな世界で終わってしまうこともあるが、自分の世界を広げるのは、ほんのちょっとの勇気かもしれない。(会社員 匿名・32歳)

(2016年9月24日号掲載)