南海和歌山市駅の建て替えが始まっている。改札が1階に移動した日の朝、さっそく利用した。階段の上り下りがないだけでずいぶん楽。ホームは同じだが、まるで違う駅のように感じられた▼これに伴い、長年親しまれた立ち食いの南海そばが惜しまれつつ閉店した。昨年にはJR和歌山駅の構内からも〝駅そば〟は姿を消している。チェーン店のファストフード全盛の中、「駅で食べるからこそホッとする」と醍醐味を感じる人も多いはず▼市駅グルメといえば、私的には閉店した髙島屋の前で3月まで出店していた餅店。木箱に並んだ餅はアーモンドやバナナ、アボカドなど変わり種も多く楽しみだった。移転先を探し中と言っていたが、どうなっただろう▼他にも、寿司やイタリアン、焼き肉と並んだ地下のレストラン街、友人がアルバイトしていたロッテリア、取材でお世話になった駅前の角清…と色々思い出してきた。ニュースとは言えない、こんなささいな記憶こそ留めておきたくなる。 (島本)

(ニュース和歌山/2017年7月29日更新)