アナログコミュニティ、新時代だからこそ大切なキーワードだと考えます。SNSの普及による電子機器を使ったシステム的なつながりを否定するつもりはありませんが、シャイな県民と言われる和歌山人には、特に必要だと思っています。

 私は「祭りを通して和歌山を元気に!」と16年前に始まった「おどるんや~紀州よさこい祭り」に実行委員として長年かかわらせて頂いています。日々の練習や活動の中で老若男女関係なく、モラルと礼儀を保ちながら練習や親ぼく会などで絆を深めている踊り子さんの活動を見ていると、アナログコミュニティの必要性を大きく実感します。それは、活動の中で生まれる対話、忍耐力、周りへの気遣いなど、人格形成に重要な過程が含まれているからです。

 もちろんコミュニティの大小を問わず、バランス良く継続できることが大切です。家族、近所の人、友人、同級生、趣味の仲間…。定期的に直接会い、対話できる環境と仲間づくりが大切だと考えます。

 今日まで50年、一度も和歌山を離れたことのない私ですが、決して他府県民に引けを取らない元気人の存在と環境があると自負しています。また、到底適わない情熱と熱意を持つ和歌山人が周りに多数います。

 その中で、私も微力ながら「おどるんや」の活動を通じて和歌山の元気づくりに貢献しながら日々精進を続けます。併せて、年齢的には若年層への伝承も役割だと思っていますので、引き続き「令和」も社会に役立てる言動を心掛けたく思います。

 最後に、今年の「おどるんや」はマリーナシティや和歌山城を会場に7月27日㊏、28日㊐、8月3日㊏、4日㊐とお祭り史上初の4日間開催です。学生や親子、主婦ら様々な形で集まった87チームが県内外から参加し、3500人の踊り子が華やかな衣装をまとい、和歌山城下で舞います。ぜひ、真面目で、ストイックで、元気いっぱいの演舞から、アナログなつながりで築かれた絆を感じてください。

(ニュース和歌山/2019年6月22日更新)