取材帰り、和歌山市役所近くで、困っている様子の老夫婦に声をかけられた。「エキスキューズミー?」。外見から日本人だと思っていたので、想定外の英語にあたふた。「〇×★☆□●」。全く聞き取れない…▼かろうじて理解できたのは〝ラーメン〟と、ある店名の2語。この先を右に、次を左に…と言おうと思っても英語が出てこず。「れっつ・ごー・つぎゃざー」と店まで案内した▼アジアからを中心に和歌山県を訪れる外国人が増えている。宿泊者は昨年が30万人で、前年の4割増。観光客の満足度を高めるため、県はスマートフォンなどからインターネットに接続しやすい環境整備に力を入れる。紀の川市のめっけもん広場ほか、免税サービスを始める店も増えてきた▼さて、冒頭の老夫婦、着いた店の前で頭を抱え始めた。窓越しに見える店内が暗く、休みと思ったようだ。が、のれんは掛かっていたので、扉を開け、「おーぷん!」。英語力のない筆者でも、最低限のおもてなしはできたようで…。(西山)

(ニュース和歌山2015年7月4日号掲載)