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提案者:杉谷 園
(NPOいきいき和歌山がんサポート)

 「もし自分ががんになったら」と考えたことはありますか? がんになって初めて体験することがたくさんあります。身体的な辛さはもちろん、治療費や仕事の心配、気持ちの落ち込みなど、生じる問題に患者や家族は日々悩み、深く考えることが多くなります。

 いきいき和歌山がんサポートは患者やその家族が集まり、情報交換するがんサロンを毎月開いています(写真)。サロンでは利用可能な医療保険や福祉制度、職場の問題など身体的な辛さ以外の相談をする患者がたくさんいます。これらの相談に、医師や看護師の医療従事者だけでは対応が難しいのが現状です。医療従事者以外に、専門分野の人に相談できる場が必要になっています。

 そこで提案です。公民館、コミュニティセンターなど日ごろの生活に密着した場所で気軽に相談できる「街中がん相談会」を開催しましょう! 県や市の福祉担当者と社会保険労務士が介護保険の仕組みと活用法や治療費の悩みに応じ、企業の方は仕事のこと、ケアマネジャーは在宅医療の相談に乗ります。さらに、がんの体験者が経験をもとに心と身体の痛みに寄り添い、地域の医師と看護師、理学療法士が治療について答えていきます。

 県内で活躍している専門性豊かな方々が地域の相談員となり対応します。相談所には常にがんについての最新情報を掲示したり、パンフレットを設置したりして、相談日以外でもがんの情報が得られるようにします。  

 2人に1人ががんにかかる可能性がある時代です。医療従事者と患者だけでなく、行政や企業、家族らで地域一体となって街中がん相談所を開き、がんになっても安心して暮らせる和歌山をつくっていきませんか?

 

この法案にご意見を

 「賛成・反対・どちらでもない」のご意見とその理由、氏名、年齢、職業、住所、電話番号を書いてお寄せください(匿名希望の場合、その旨も明記ください)。次号以降掲載致します。抽選で毎月3人に1000円分のクオカードを贈ります。
 なお、皆さんからの「和歌山よくする法案」も募集中です。
【応募先】
編集部「よくする法案」係
郵送=〒640・8570 ニュース和歌山
FAX=073・431・0498
メール=nwtoko@nwn.co.jp

法案への読者の声

11月21日号掲載 あいさつは気軽に「ハグ」で

 言葉を超えた想いが一瞬にして伝わるのがハグ。気軽にハグであいさつできれば、街中にハッピーホルモンが充満するでしょう。(ヨガインストラクター、英会話講師・柿原優芽)

 

sansei 私は子どものころから引っ込み思案で、他人の言葉に逐一ショックを受けるほど繊細だった。しかし、20代で参加したセミナーの「ハグをする」という課題で見ず知らずの人とハグをしていったのだが、それがとても心地よく、安心感みたいなものを感じた。その後は他人の言葉にショックを感じなくなり、平静でいられるようになった。そういう実体験も含めてこの法案に賛成。ただ、セミナーなどの決まりごととしてではなく、普段の生活で身近な人とハグするとなると気恥ずかしいことや、セクハラ行為をする人が出ないかという不安もある。こういうことの解決策があるといいと思う。(フリーター 匿名・49歳)

 この法案を見た人の中には、ハグに抵抗を感じる人も少なくないだろう。それは日本にハグの文化がないから。子どものうちからハグに慣れておけば、大人になっても抵抗なく気軽にできるはず。科学的にも利点の多いスキンシップを、ぜひ親しい間柄から始めてみたい。(主婦 匿名・30歳)

 

 dotirademonaimidori スキンシップが育児や脳内環境に良いことは好ましいことであり、賛成。だが、ハグするという行為自体は、一つの文化に根ざした好意を込めたあいさつや愛情表現であり、文化的な要素が影響した上での個人的な感情表現だと思う。スキンシップという観点からは人間関係を和ませる良い効果があり、抵抗のない人同士の個人レベルでは歓迎だが、8月9日はハグの日なんて、社会全体に網をかけるような形で半ば強制するのはいただけない。(無職 匿名・54歳)

 

 hantai 私は「ハグ」にあこがれたことは一度もない。人の体に触れたり自分の体に触れられることが、子どものときから好きではないからだ。それに、本法案の中に8月9日をハグの日にとあったが、8月9日はお盆の前で、仏壇のある家は準備で大変なとき。心を落ち着かせ先祖の魂をお迎えするお盆直前に、「ハグ」と言われても少々不謹慎な気もするが…。お互いに納得すれば、ハグしたい人はすれば良いと思うが、私はハグでつながりたいとは思わない。いくらライフスタイルが欧米化しているとはいえ、何でも欧米式にすればよいというものではないだろう。(アルバイト 匿名・54歳)

 

11月7日号掲載 和歌浦を瀬戸内海国立公園に

sanseiorenzi 1300年前から大和の国の人々があこがれを持って訪れ、感動した和歌浦は、その素晴らしい景観を霊地として保護するよう聖武天皇に命じられたという。また、紀州徳川初代藩主頼宣公は父母の供養や国家繁栄と安泰を願い、この地を聖地とし、開発を厳しく禁じたという。昔から由緒ある和歌浦は瀬戸内海国立公園にふさわしい。境内から海が眺められるお寺、お宮は珍しく、紀三井寺からの眺めは貴重。(無職 丸毛光明・70歳)

 この忙しい世の中、景色を楽しみながら歩くのは心が癒やされ、健康に良いとされている。子どもが小さいころは雑賀崎へ写生に行き、また近年はすばらしい夜景を眺めながら薪能の舞台を見てため息をついた。和歌浦が国立公園に指定されれば、美しい景色を愛でるため県外からも多くの観光客が訪れ、地域の発展につながるのでは。(無職 湯上美智子・80歳)

(ニュース和歌山2015年12月5日号掲載)