先日、帰宅すると、〝たっきゅうけん〟と書かれた紙が置かれていた。幼稚園に通う息子が作ったこの券、息子と卓球する度にハンコを1つもらえ、9つたまるとシールをくれるとのこと。息子が急に卓球への関心を持ったのは、そう、リオ五輪の影響だ▼そのリオでハンドボール会場となった体育館はパラリンピック後に分解され、4つの小学校に生まれ変わる。教育環境の充実を求める市民の声を受けたものだそうで、「五輪会場だった教室で勉強しているんだ」となれば、子どもたちもやる気が出るだろう▼2020年の東京五輪、問題となっているのが会場費を中心とした開催費用。まずは当然、節約を。その上でリオをヒントに、大会後どう生かすか、特に子どもたちにとって有形無形の財産をどう残していくか、そこに知恵をしぼってもらいたい▼さて我が息子、以前は消防士だった将来の夢が、今は卓球選手に。おもちゃのラケットを振る真剣な表情を見ると、4年後の東京も…さすがに早いか。 (西山)