提案者:古田 充司 (県青少年育成協会理事)

 「1日1回はだれかに笑顔を向けましょう!」。これが私の提案する法案です。簡単なようで、なかなかできていないかも。

 私は地元、海南市で20年前から地域づくりに携わっています。高校生を含めた社会人サッカーが楽しめる場やフットサル協会を地元有志で立ち上げたほか、毎年地元の人でにぎわうふるさと海南まつり、きのくに海南歩っとウォーク、鱧&地酒フェスタなどの実行委員をしてきました。最近では、海南を舞台にした映画製作の誘致や支援にもみんなで取り組んでいます。

 これらの人が集まる場をつくる活動を通じて気づいたのは、人と人との縁が何よりも大切だということです。一人では何もできません。これまで出会った人がチャンスをくれ、仲間となり助け合い、成し遂げることができました。人との縁を結ぶため、私はいつも笑顔でいるように心がけています。自分が笑顔でいると自然と人が集まり、場の雰囲気が良くなります。

egao_dc 人の笑顔は伝播(でんぱ)し、その場の空気をつくります。赤ちゃんの笑顔を思い出してください。笑っているのを見ると、こちらまで自然と笑みがこぼれませんか? 反対に、だれかがムスッと怒ったような顔をしていれば暗く、トゲトゲした空気になります。

 人と人が顔を合わせ、直に向き合う機会が減った現代こそ、顔を合わせる時は笑顔でいることが大事です。1日1回でも、家族や友人、同僚に意識的に笑顔を向けませんか? まずは身近な心を許せる人から始めましょう。笑顔になると、相手から、「何か良いことあった?」と聞かれ、そこでコミュニケーションが生まれます。辛い時や悲しい時も笑顔を見せることで、徐々に信頼が生まれ、良い人間関係が築けます。

 いくら条例や法律を立てても、そこに人を思う心がないと意味がありません。まずは今日から相手を思い、笑顔を向けてください。きっと新しい世界が開けるはずです。

(ニュース和歌山2016年8月27日号掲載)

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ニュース和歌山編集部「よくする法案」係

法案への読者の声
8月13日号掲載「子どもに笑いのボランティア経験

sanseiorenzi ◎子どものうちからボランティアに参加することは大切だが、無理に誘っても子どもは嫌がると思う。しかし、笑いを通じてなら楽しんで参加できるはず。コミュニケーションが苦手な子の成長の助けにもなるだろうし、ボランティアを受ける側の方々も、一生懸命取り組む子どもの姿に、自然と笑みがこぼれてみんなが幸せな気持ちになる。(会社員・匿名 37歳)

 ◎笑う門には福来たる。笑うことによって自ずと体調が良くなると言う。笑顔を届ける、笑わせる、笑う。一人暮らしの高齢者が世間には大勢いらっしゃるはず。そういう方々にスマイルボランティアが訪問して、一時のいやしをもらえれば、この上ない喜びと思う。(無職・匿名 80歳)

dotirademonaimidori ◎子どもの頃から福祉活動に触れることには賛成。小学生の子を持つ親としても、将来の選択肢のひとつとして様々なことを子どもに経験させておきたい気持ちは常にある。しかし、今の子どもはしなければならないことが多すぎて、時間の確保が難しい。ゆとり教育脱却の影響か、小学校高学年になれば、夏休みは宿題をこなすのに精一杯。あえて新しいことに挑戦させようとせず、だれでもひとつはある特技を披露するだけでも、喜んでくれる人はいると思う。(主婦・匿名 30歳)