和歌山市西高松の県立文書館が整理、解読を進めている資料のうち、明治期の女学生に関する資料を集め、「女学生のマストアイテム」と題し、7月12日㊌まで展示している。

 メーンの資料は、江戸時代から明治時代にかけて紀三井寺で海南の漆器や薬を販売していた岩﨑家の文書。展示品の主だった岩﨑かつゑさんは1907年から県立和歌山高等女学校に通っていた。日記帳や卒業アルバムから、英語の勉強に悪戦苦闘する様や、セーラー服に切り替わる前の和高女の制服姿、校内のポプラやクローバーが親しまれていたことなどが読み取れる。最近は、かつゑさんが和高女卒業後に勤めた学校で、童謡『夕焼け小焼け』の作詞者、高井宮吉と同僚であったことが明らかになった。

 展示中の資料は、かつゑさんが使っていた英文筆記の教科書や日記帳のほか、世界に先がけビタミンAの濃縮抽出に成功した農学博士、髙橋克己生家の文書から、画家、川端龍子が表紙を担当した回の雑誌『少女の友』など5点。

 研究員の砂川佳子さんは「明治期の日記は、江戸時代までと違い内面が表現されていて内容豊か。かつゑさんの場合は和高女への入学を希望している人に向けた受験虎の巻を書き残すといったほほえましいエピソードもあります」と話す。

 ケース展示以外の所蔵文書閲覧は要相談。午前10時〜午後6時(土日5時)。月曜休み。同館(073・436・9540)。

写真上=学生生活を記した日記帳
同下=資料には岩﨑かつゑさん(中央)と作詞家高井宮吉(左)が写った写真も