21日㊏〜11月26日㊐、和歌山市湊本町の市立博物館。大政奉還から150年を迎え、徳川御三家ながらこれまであまり注目されてこなかった紀州藩の幕末の動向に、肖像画や書簡など128点の史料を通してスポットあてる。

 紀州藩主から14代将軍になった徳川家茂像(写真、德川記念財団蔵)や、家茂が使用していた風呂桶、幼少のころの書を展示。家茂を大老として支えた井伊直弼の肖像や、家茂が直弼に与えた徳川吉宗愛用の鞍も並ぶ。藩士の息子だった陸奥宗光が行動をともにした坂本龍馬から受け取った書簡、西郷隆盛が「勤幕の巨魁」と恐れた藩士の田中善蔵の肖像画、新選組に入った矢田賢之助の書簡など幕末の紀州藩を舞台にうごめいた人物の姿が浮かび上がる。額田雅裕館長は「紀州藩からみた幕末史。人物の動きを通して当時を知ってもらえれば」と話す。

 500円、高校生以下無料。午前9時〜午後5時。月曜と11月24日休館。関連する講演は次の通り。10月28日㊏=「幕末の政局と徳川家茂」、11月4日㊏=「将軍家茂上洛前後の畿内社会」、11日㊏=「紀州藩士酒井伴四郎」、23日㊍=「慶応期における紀州藩の動向」、25日㊏=「雑賀崎台場の構築とその背景」。いずれも午後2時。同館(073・423・0003)。