ALSの故・橋本正美さん
闘病中の詩や散文 冊子に
      
 ALS(筋萎縮性側索硬化症)で10月に亡くなった和歌山市榎原の橋本正美さんが闘病中に書きためていた詩や散文を、介護した山本玉代さんらヘルパー仲間が小冊子『まさみひとりごと』(写真下)にまとめた。夫の秀美さんは「妻の病気は大変でしたが、親身になってくれるヘルパーさんに囲まれ幸せな療養生活でした」と話している。

       
 正美さんは7、8年前、40歳ごろから話しづらくなる症状が現れ、次いで徐々に食べ物を飲み込みにくくなった。当初は病名が分からなかったが、1996年末にALSと診断され、その後、2年ほどで寝たきりとなった。
 詩や文章は2000年秋、わずかに動く足でワープロを操作し、書きためたもの。「日々草が、私に、あいさつするよ 日々草が、私に、たずねるよ―」「カーテンをみたら 花のようにみえたよ 花びらのようにみえたよ―」などの詩。また、ALSの会を通して知った人への手紙や、ドライブに行ったときの気持ちをつづった文章、計20編を収めている。
 秀美さんはいずれ本にするつもりで、知人の小倉尚子さんが挿し絵を描いていた。だが、10月6日に正美さんが入院先で急死したため、急きょ山本さんらヘルパーが協力して印刷、製本し、49日に間に合わせた。
 「素直な気持ちを書きつづった文章です。食事のことがよく出てくるのは、食べたいのにのどを通らないことが辛かったのでしょう」と秀美さん。正美さんは自宅療養で、以前は海外旅行にも出かけた。秀美さんは「みなさんのお陰で妻の療養生活は幸せでした」と感謝している。
 冊子はA5判、32ページ。問い合わせは橋本さん(073・451・1260)。

写真上=故・正美さんと夫の秀美さん)