理趣経を斬新に翻訳
和歌山市の瀧城太郎さん  『賢者の説黙』出版

     
瀧城太郎さん 和歌山市の作家、瀧城太郎さん(写真)が密教経典の理趣経を斬新に意訳、解説した『賢者の説黙―理趣経の智慧』を青山社から出版した。瀧さんは「一般の人にもどんなお経なのか知ってもらいやすいよう、ファンタジーを取り入れました。悩みを持っている、特に若い人に読んでもらいたい」と話している。
 理趣経は、中国・唐代の僧、不空が解読した経典。「真言宗の僧侶にとってなくてはならない経典にもかかわらず、内容を知らずに唱えられているのが現状」(瀧さん)で、翻訳を希望する声に押され、昨年から執筆していた。
 2部構成で、1部は「賢者たちとの遭遇」と題し、理趣経の世界を物語風に解説した短編。2部は「理趣経の鑰と鍵」とし、全文の漢訳と和訳、さらに段落ごとに不空の記述を紹介。これをふまえて瀧さん自身がコメントしている。
 瀧さんは昨年、和歌山を舞台にした小説『結子』を発表。『賢者の説黙』は2作目で、すでに3作目の執筆を始めている。「こちらも和歌山が舞台の小説です。ファンタジー、サスペンス、ミステリーを取り入れた内容にしたい」と瀧さん。
 菊判変形、312ページ。税別4800円。問い合わせはは青山社(茨木072・630・6201)。