青年期から70年近く和歌山市で生活した上田森彦さん(93)が、1973年以降に執筆したコラムや随想百編を『生き甲斐の日々』にまとめ文芸社から出版した(写真)。
上田さんはタイトルにとった「生き甲斐」に関し、「何等かの形で社会参加できる」ことと考えている。自身は、若いころに入会した自由律俳句の会や、30年近く俳句研究の月刊誌『潮騒』を発行することで社会参加を続けてきた。
本書は、2年前に出版した『自由律俳句〜裏町の雪月花』の姉妹編との位置づけだが、俳句集だった前作と異なり、『潮騒』に執筆した文章を主に掲載した。内容は「殿様蛙」「山茶花」「せきれい」など季節感あるコラムや、テレビCMから流行した言葉「それなり」、電柱を木製からコンクリート製に取り替える工事を題材にした「木の柱」など時代を背景にした随想。さらに、戦時中の回想や、美に対する所見、句会のことを年代順に幅広く取り上げている。
B6判、261ページ。税別1200円。宮井平安堂ほかで発売中。問い合わせは文芸社(東京03・5369・2299)。 |