的場有紀さんが、歌舞伎を通した高野山を『高野山歌舞伎散歩』に著する
        
 歌舞伎研究を続ける和歌山市の的場有紀さんが、歌舞伎を通した高野山を『高野山歌舞伎散歩』(写真)に著した。
 「高野ところどころ」「高野山内」「奥の院参道」「別項」の4章と年表で構成。「高野ところどころ」はかつらぎ町天野の有王の遺跡を題材に、いまの中村吉右衛門が国立劇場で「鬼界ケ島」を上演した際、有王丸が登場することを紹介しているのをはじめ、西行堂、横笛の恋塚を取り上げた。
 また、「高野山内」で女人堂や西室院、徳川家霊台に触れ、「奥の院参道」で、大岡越前守や上杉謙信、武田信玄らの供養塔から、「天一坊大岡政談」「本朝二十四孝」に、佐藤継信、忠信の墓から「義経千本桜」に思いをはせる。
 的場さんは「高野山では、フィクションの人物までここに眠っていると錯覚します」と話す。
 新書版、150ページ。1000円。問い合わせはオフィスせんりき(073・462・4469)。