白浜のライター・石田ゆうすけさん  自分の“世界一”を1冊に  旅の強烈なエピソード集『いちばん危険なトイレといちばんの星空』出版
        
 1995年から7年半かけて自転車で世界一周した白浜町のライター石田ゆうすけさん(35)が、旅を通して実感した様々な世界一を『いちばん危険なトイレといちばんの星空』にまとめ出版した。「旅の話をすると、決まって『どこが一番良かった』『食事はどこがおいしい』など、同じ質問を受ける。それなら自分の世界一をまとめようと思いました」
 アラスカから旅を始め、自転車で田舎道を走りながら中米、南米、さらにヨーロッパ、アフリカから再びヨーロッパ。中東からアジアを経て2002年末に帰国した。総走行距離は9万5千キロに及ぶ。
 03年に旅の印象を書き記した『行かずに死ねるか!』を出版。本書は2作目で、世界一をテーマに、5章30項目をエッセイ風に紹介している。例えば、糞を食べる豚が目の前に迫ってくるアフリカ・ブルキナファソのトイレ、ファッションショーから抜け出してきたような美人だらけのエストニア、ペルーでは強盗に身ぐるみをはがされた恐怖と、アンデスで見たとんでもない数の星、また、トルコで犬に危うくかみ殺されそうになったこと……。実体験を通した様々なエピソードを盛り込んだ。
 旅を通しては、「ある地域には、それぞれイメージがある。実際に現地に行くと、イメージと現実とを比較することになる。そのとき、自分がいかに一つの側面しか見ていなかったことが分かりました」と明かす。
 さらに、旅を終えて、「腹が立つことがなくなった」と振り返る。「国ごとに異なるいろんな価値に触れ、それを吸収してきた。日本の価値観を捨て、いく先々のやり方に従ってきたことで、多様性を想像でき、柔軟性が生まれました」と心の変化を分析している。
 四六判、255ページ。1575円。問い合わせは実業之日本社(03・3535・4441)。インターネットの検索エンジンから「石田ゆうすけ」でホームページを検索できる。

写真=世界を自転車で回った石田さん)