和歌山市立吹上小学校の元校長で、現在、智辯学園和歌山小学校の講師を務める松本かずよさんが『いつも笑顔とあこがれを』(文芸社)を出版した。吹上校長時代に月2回、保護者向けに出していた学校便り「たまも」を集めたもので、松本さんは「保護者や教員が子どもに向き合うちょっとしたヒントになればうれしい」と話している。
松本さんは長年、市内の小学校教員や教育相談員を務め、1997年に吹上小学校の校長に着任。以来、2004年に退職するまで、月2回、「自分の子ども以外の子どもの様子を知ってもらい、親子の関わりを見つめ直してもらおう」と保護者に向け、「たまも」を発行。『いつも笑顔〜』はこの中から原稿を選びまとめた。しつけのあり方や、子どもへの愛情の伝え方などの親子が信頼を築くためのアドバイスをつづっている。
中で、「最近の子どもたちが我慢強さがないと言われる」ことを取り上げ、「楽で安易な生活に流されがちになっている子どもたちの姿が気になる」と指摘。松本さんは「子どもの時期に育まないといけない力がある。小さい時から茶髪にし目立ったり、ゲームセンターで遊んだり、周りが安易に物を買い与えたりし、楽して満足することに慣れると、目標に向かって地道に努力する力を奪う。何をそこなっているかを理解しないといけない」と話す。
また、「他のことをしながら子どもの話を聞かない」「子どもが不満を言ってくると、『あなたが悪いんでしょう』と否定的に聞かない」「質問攻めにしない」など子どもとの向き合い方を具体的に紹介。「子どもの気持ちが不安定な時はその子の大好きな世界に一緒に入ってあげましょう」と愛情を伝える寄り添い方も記している。
松本さんは「子どもたちが人を信頼できる心を持ててこそ、生き生きと生きることができる。この本が親と子、先生と子どもが向き合い、信頼を築く助けになれば」と願っている。
四六判。348ページ。1575円。宮井平安堂など主要書店で販売している。問い合わせは文芸社(03・5369・1962)。
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