わかやま絵本の会『おしえてわかやま 民話編方言語り』出版
        
 わかやま絵本の会は『おしえてわかやま 民話編方言語り』(写真)を出版した。昨年から出している「おしえてわかやま100シリーズ」の第3弾で、地元の民話百話を和歌山市の方言で紹介している。
 「お坊さんは大川の人らに親切にしてもろたんやけど、いつまでも大川にいてられへんよってに、京都へ帰(い)ぬことになったんやと」(大川の円光さん)、「お坊さん、のど渇いてしゃあないんで、おいしそうな柿なっちゃある家見つけて、その家の人に『あの柿ひとつほしよ』ちゅうてんと」(伝助柿)… 同会発行の「和歌山県50市町村おはなしカルタ」「和歌山県ぐるり一周おはなしすごろく」をベースに、新しい話を40話ほど加え、松下千恵さんが方言に書き直し、イラストを西原加奈子さんが切り絵で制作した。また、和歌山弁を知らない人にもわかるように、共通語に書き直したものを別冊子で付録にしている。
 同会はこれまで県内の民話を200話近く紹介してきたが、実際に子どもたちが、大人から地域の話を語り聞かせてもらっていないことに気づいた。「民話には先人の暮らしぶりや想像力、自然への畏怖などがさりげなく盛り込まれています。声に出して子どもたちに伝えてもらおう」と日ごろ耳なじみのある方言を取り入れた。
 松下さんは「民話はやはり語ることが大切だと実感しました。子どもたちに語るときの参考にしてもらい、自分の言葉に置き換えて、みなさんの“おはなし”にしてもらえれば」と話している。
 A6判、220ページ。1000円。問い合わせは同会(073・452・4341)。