世界で出会った食 1冊に
石田ゆうすけさん 『洗面器でヤギごはん』

     
 白浜町出身の旅行エッセイスト、石田ゆうすけさん(37)が11月2日、自転車で世界一周旅行をした際に口にした食べ物についてつづった『洗面器でヤギごはん〜世界九万五kmひとり旅3』を実業之日本社から出版した。7年半かけ世界を旅した経験をまとめた著書の第3弾。石田さんは「食という感覚を通じ、旅をリアルに感じてもらえれば」と話している。
 石田さんは1995年から「世界の大きさを自分で感じたい」と自転車で世界一周旅行に出発。アラスカ、中南米、ヨーロッパ、中東、アジアと約7年半かけてまわった。これまで旅の体験は『行かずに死ねるか!』『いちばん危険なトイレといちばんの星空』にまとめ出版。今はライターとして旅雑誌などで連載をしている。
 『洗面器でヤギごはん』のテーマは旅で出会った食べ物。昨年1年、日本農業新聞へ連載した「世界食紀行」をまとめた内容で、旅程に沿ってエピソードをつないでいる。
 登場するのは、メキシコのタコス、ケニアのシマウマ、シリアのヤギの乳のヨーグルト、香港の石斑魚、タイのイモムシなどなど…。「景色をみるのは視覚ですが、異国を実感するのは食堂でものを食べた時。におい、味、食感という感覚の方が旅を実感できる」と石田さん。ウズベキスタンで麺類を食べた時、汁と麺を一緒に食べることにアジアを感じて感激したエピソードや、アフリカのセネガルでヤギのぶっかけご飯を食べ、日本ではふた口と食べることのできない料理を、現地の人に交じると、不思議と食が進み、「アフリカの空気が身体に広がり、自分の狭い世界がぶち破られていく」体験をしたことを紹介している。
 石田さんは「読んだ人に元気になってもらえたらうれしいです」と話している。四六判、255ページ。1575円。問い合わせは実業之日本社(03・3535・4441)。

写真=「旅をリアルに感じて」と石田さん