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| 世界遺産に登録された熊野、高野の魅力を外国人に知ってもらおうと、熊野・高野国際語り部の会(KIGA)が冊子『ANCIENTROADTOKUMANO&KOYA〜世界遺産 熊野・高野へのふるみち』を発行した。熊野古道と町石道を英語と日本語で解説したもので、東道代表は「専門的な言葉が多く、翻訳は大変でした。完成した冊子はメンバーの努力の結晶。世界の人に見てほしい」と話している。 | ||||
県観光振興課によると、県を訪れた外国人宿泊客は2003年が6万1000人だったのに対し、世界遺産登録された04年は11万人と2倍近くに。05年も11万6千人と引き続き好調を維持した。KIGAは04年7月の世界遺産登録を受け、同年12月に英語塾講師や高校教師ら約40人が立ち上げた。翌年、英語で現地を案内できる語り部の養成と英語版ガイドブックの作成に着手。これらの活動が地域活性化や雇用創出につながるとして、県の「コミュニティビジネスモデル創出支援事業」に選ばれ、補助を受けた。 冊子作成は予想以上に時間を要した。NHKりんくう文化センター「ふるさと歴史散歩」で講師を務める東代表が執筆した日本語、英語両方の原稿を元に、翻訳責任者の関岡キャスリンさんらメンバーが正しい英語か、分かりやすい表記かなどをチェック。昨年(2006年)4月の完成をめざしていたが、万全を期するため、校正作業に1年を費やし今年2月、発行にこぎつけた。 A4判、140ページの冊子には、熊野古道の紀伊路と中辺路、高野山町石道の見どころや、道沿いに残る伝説などを盛り込み、英語、日本語の両方で表記。散策の手助けにと地図も掲載した。アメリカから和歌山に移り住んで約20年のキャスリンさんは作業を振り返り、「“本地垂迹説”など難しい用語が多いし、仏教や伝説を説明するのも難しい。単に日本語を英語に訳すだけでなく、海外の人が理解できるように配慮しました」。例えば、「承久の乱」「悲運の皇子、有間皇子」と書いても、外国人が見ると、「いつ、どんな人がかかわった事件か?」「何が悲しいのか?」と疑問がわく。東代表は「日本人ならある程度予備知識がありますが、外国人は全くない。その点に気を付けながら、細かい解説をつけました」。 また、東代表は「この冊子が和歌山で地域限定通訳案内士が導入される一助になれば」と期待する。これまでは外国語による案内を有償で行う場合、国家資格の通訳案内士が必要だった。しかし、06年度の合格率は16・8%(英語)と取得は難しい。増える外国人観光客に対応できる人材を確保するため、“都道府県版の通訳案内士”と言われる地域限定通訳案内士が昨年設けられ、今年、岩手や静岡、長崎、沖縄などが試験を実施する見込みだ。 東代表は「和歌山でも試験が行われれば、外国語によるガイドが職業として成立する。熊野や高野の文化を語り継いでくれる若い世代を育てることも、世界の宝を持つ和歌山に住む私たちにとって大事なこと」と話す。 「高野山、中辺路とエリアごとの英語版パンフレットはあったが、一つにまとまったものは初めて」とキャスリンさん。「世界遺産に選ばれたのには意味がある。これを読んで、実際に何回も歩いて、熊野、高野の深いところにふれ、その意味を多くの人に知ってもらいたい」と願っている。 1冊1470円。問い合わせはKIGA(073・436・5378、FAX兼)。 写真=KIGAのメンバー。前列中央がキャスリンさん、中列左、紫色の服が東代表 |
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