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| 和歌山市立三田小学校元校長で、智辯学園和歌山小学校で国語を教えている武西良和さん(60)が校長時代に自作の詩を通じ子どもとふれあった記録『ぼくとわたしの詩の学校』を溪水社から発行した。武西さんは「いつの時代になっても子どもは素直で温かい。詩に対する子どもたちの反応をぜひ知って欲しい」と話している。 | ||||
| ※小学校元校長武西良和さんが発行 | ||||
武西さんは小学校教諭を務めながら、詩の制作を30代後半から続けており、これまで『水中かくれんぼ』など詩集を4作発表。詩集『わが村 高畑』で2003年に第1回更科源蔵文学賞受賞、また2006年に発表した『きのかわ』は二十一世紀詩人叢書に収録された。現在は個人詩誌『ポトリ』を季刊で発行しているほか、来年からは月刊誌『詩と詩想』で書評を担当することが決まっている。武西さんは、2004年に校長として着任した有功東小で、「詩の学校」として校長室の掲示板に自作の詩の掲示を始めた。2年後に移った三田小では、子どもたちから数多くの反響が寄せられたため、掲示板の前に机を置き、感想用の紙と鉛筆を備えた。感想は多い時で月140通におよぶこともあった。 同書は、この詩の学校による子どもたちとの心の交流の記録。四季に応じてつくり、掲示した武西さんの作品を紹介し、続いて子どもたちからの感想を並べた。例えば「春」。「草がわらっている ふふふふふっ 木の葉がほほえんでいる ひらひらひらひら 土が目を覚ました うーん ういーん ううううううーっ むっくり と起きあがって春が 歩き始めた かえる君 起きていっしょに 川へ行こう ケロケロケロケロッ ピョンピョンピョン」。この作品に対し、子どもたちは「春の気持ちがわかった」「校長先生 詩がうまいねえ ケロロロ」「私もしの勉強をしたくなります」と感想をつづり、中には「あたらしい一年生が入ってきた いっしょに春ときた」、「はるかぜも あたたかく のにもやまにも はるがやってきました」と自作の詩をそえる子どももいた。 また、トイレのスリッパが常に散らばっているのをなんとかして欲しいと、「トイレ」と題した詩を掲示。子どもたちから「楽しい気分になりました。トイレのスリッパはきちんしないといけないと思いました」との反応を引き出した。詩の言葉による校長と子どものひと味違ったふれあいがうかがえる。 「国語の授業で、自作の詩を教材にすると子どもたちの反応が変わった経験があります。自分がどきどきしたもの、はっとしたものを詩に書くと、素晴らしい感想が戻ってくる。教師が自分を出すと、みんなも自分を出してくれる。詩の学校で、子どもは本来みんな温かくて素直、私たちに力をくれると改めて感じました」と武西さん。 また、巻末には校長退任時に5年生の児童が贈ってくれた「世界一の校長先生」も掲載した。「詩は、その作品を読んで、自分も書きたくなるかどうかが、評価の分かれ目。そういう意味で、詩を書いてくる子が出てきたのは良かったのかも」と笑う。「ぜひ子どもたちの反応を読んで欲しい。知人の詩人が詩の入門書として他の人に薦めてくれたと聞きました。そういう読み方もしてもらえると思います」と話している。 3000円。宮井平安堂や宮脇書店で販売している。問い合わせは溪水社(広島082・246・7909)。 |
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