藤白神社誌『ふぢしろ初山踏』(写真)が完成した。地元では「藤白の歴史的なことがよく分かる」と好評。著者で同神社宮司の吉田昌生さんは「熊野の入り口にあって、藤白神社はどういう役割を担ってきたか、知っていただけたら幸いです」と記している。
鈴木姓のルーツは?
和歌山県観光ガイド専門員紀州語り部の会世話人を務める吉田宮司は、1998年にガイドマップ『熊野への道』を発行。紀伊山地の霊場と参詣道が世界遺産登録された2004年には改訂版を出している(ニュース和歌山本紙に関連記事)。
今年3月、宗教や宗派を超え、関西124寺が設立した「神仏霊場会」に同神社も入会。各社寺を巡る「巡拝の道」に含まれたことで、参拝者が増加した。「遠方からの訪問者が増え、いろいろな質問を受けるようになる中、灯台下暗しというか、藤白神社について不明な点が多いことに気づきました」と吉田宮司。これまで自らまとめた資料や、紀伊名所図会、紀伊続風土記などの史料を参考に1冊にした。
熊野古道や九十九王子をはじめ、県指定無形民俗芸能の藤白の獅子舞について紹介。神社に隣接した場所にあり、鈴木姓のルーツとされる鈴木屋敷、藤白坂で処刑された有間皇子も詳しく解説し、最後に藤白が詠まれた歌をまとめている。
吉田宮司は「藤白坂の国指定史跡をめざした整備が進む中、指定されるまでにまとめたいとの思いもありました。そもそも王子とは何なのか、そして何をまつっているのか、鈴木姓がどういう形で全国に広まったのか、それらの根本的なことは書けたかと思います」と話している。
800円。同神社、海南市日方の青天堂で取り扱い。問い合わせは同神社(073・482・1123)。
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