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福岡市の児童書作家、西松宏さん(43)が『猫のたま駅長〜ローカル線を救った町の物語』をハート出版から発行した(写真)。和歌山電鐵貴志川線で話題のたまの生い立ちや魅力、廃線危機に直面した沿線の人々の姿を描いた“ドキュメンタル童話”。たまを介し人がつながり、町にぬくもりが連鎖していく姿を温かな筆致でつづっている。3月に「たま電車」がデビューし、今や日本でも有数の人気ローカル線となった同線。著者の西松さんは、南海電鉄撤退による廃線危機からの立ち直りを報道で目にし、「赤字のものが切り捨てられる時代。貴志川線の成功は地域の大切なものを残すモデルケースでは」と感じ取材を始めた。 同書は、あまり知られていないたまの生い立ち に始まり、沿線の歴史、鉄道存続に向けた住民の熱意、たま駅長就任のいきさつと、貴志川線のこれまでを物語風にまとめている。小学生の総合学習の成果が存続運動に与えた影響や、たまの両足にできるハート模様が「恋に御利益」と噂になったことなど意外なエピソードにふれ、表情豊かなたまの写真も多数盛り込んだ。 「たまには人をひきつける不思議な力があり、なるべくして駅長になったと思う。ただの猫ではないと感じました」と西松さん。「貴志川線の存続からは、何事も簡単にあきらめず、社会のために自分は何ができるのか考え行動する大切さが学べます。子どもたちにぜひ読んでもらいたい」と話している。 A5判、141ページ。1260円。伊太祈曽駅でも販売。問い合わせはハート出版(03・3590・6077)。 |
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