大正期の教材 “和中魂”を現代に
作者の娘、多紀治子さん再発行

            
 大正時代に和歌山中学校(現在の桐蔭高校)の漢文の授業で使われていた教材「和中魂」。漢学者の多紀仁之助さん(1869-1946)がまとめたこの冊子を、娘で元国語教師の治子さん(90)が再発行し、9月15日、桐蔭高校と和中・桐蔭同窓会に寄贈した。治子さんは「多くの方に手にとっていただき、当時に思いを馳せてほしい」と前書きにつづっている。
 文武両道を追求する内容で、当時の勉学の柱となっていた「和中魂」は仁之助さんが大正初期にまとめたと考えられ、大正14年(1925年)に小冊子にした。「海南ここに幾春秋〜」から始まる和歌山中学の校歌の詞は「和中魂」から抜粋して作られたもので、第二次世界大戦に出征する卒業生や在学生を見送る際、この校歌が歌われた。
 今年、和中時代から数え、創立130年の節目にあたることから、治子さんが冊子2000冊を作成。10月10日の130周年記念式典を前に寄贈した。今回は間に合わなかったが、現役生にも読みやすいよう近々書き下し文を作成する予定だ。
 冊子は全校生徒と記念式典出席者に配る。小川敬文校長(60)は「生徒が漢文の意味を理解するのは難しいでしょうが、当時、すばらしい先生がいたことは伝わると思います。冊子を通じ、学ぶことの大切さを知ってもらいたい」と話している。
 小冊子は県立図書館、和歌山市民図書館で閲覧可。また、先着順で希望者に配布する。問い合わせは同校同窓会(073・436・1366)。

写真=和中魂を再発行し寄贈した多紀治子さん(中央)

   
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