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和歌山市の高木智視さん(42、写真)がこのほどペンネーム志度友視の名で小説集『かさがみ』を鳥影社から出版した。学生時代に小説を書き始め、現在、信愛女子高で教べんをとりながら創作を続ける高木さん初の著作で、三田文学新人賞受賞作「かさがみ」ほか3編が収められている。高木さんは香川県出身。慶応大学在学中に夢枕に白装束の太宰治が立ち、「おまえは次の誕生日までに死ぬ」と告げられ、生きた証にと小説を書き始めたのがきっかけ。中上健次の作品に強い刺激を受け、大学卒業後、職を転々としながら文章を書き続け、1998年、後に芥川賞を受賞する玄月さんと同人誌『白鴉』を創刊。同誌に作品を発表し、数度にわたり文芸誌『文学界』の同人評で月間ベストワンの評価を得た。 10年前に信愛女子高校の教員として和歌山へ。毎朝、2時間の執筆時間を確保し創作活動を続け、2005年には「かさがみ」で三田文学新人賞を受賞し作家デビュー。同人誌最高作を選ぶ小谷剛賞の最終候補に残るなど作家として実績を重ねている。初の創作集となった『かさがみ』は、少年時代に飼っていた犬「ひげ」とのかかわりをモデルにした「ひげものがたり」、突飛な物語ながら奇妙な味わいを残す「ヘラクレス・ヘラクレス」などを収めた。「書くことは自分にとってもはや義務。『降りてきた』と思えた瞬間に一気に作品はできあがります」と語る高木さん。「かさがみ」は、閉鎖的な集落にある神社「かさがみさん」と災いをめぐる「おんびき伝説」を軸に集落内の人間模様を描いた作品。「特定のテーマはなく、完成時に『何を描いたのだろう?』と思った」と話す。「なかなか純文学は手にとってもらえない時代だが、純文学にこだわりたい」と言う。 現在も次回作2作を執筆中。「信愛女子高の先生方は熱心で、生徒たちも素直で元気をもらうことが多い。教師と作家の二足のわらじで頑張りたい」と話している。B5判。207ページ。1260円。宮脇書店などで販売している。問い合わせは同社(050・3532・0474)。 |
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