昔の暮らし おもろいでえ
山本潔さん『おっちゃんの宝もの』

    
 古い絵ハガキや雑誌類を収集している和歌山市の山本潔さん(81、写真)の史料をまとめた『あがらの和歌山 おっちゃんの宝もの』が紀州文化の会から発刊された。雑誌や紙袋、広告など明治から戦後にかけての庶民の暮らしを物語る史料がぎっしり。山本さんは「80歳を越えての出版作業はきつかったが、自分がしてきたことの仕上げができてほっとしています」と話している。

あがらの和歌山 第4弾

 山本さんは長年、同市東高松で喫茶「エフ」を経営。そのかたわら明治から戦後にかけての絵ハガキや雑誌など紙の史料を集め始めた。また、ラジオでパーソナリティーを務め、「ナツメロのおっちゃん」として親しまれ、本紙では昨夏、「おっちゃんが子どものころは」を連載。戦前から戦後までの暮らしをつづった。
 『おっちゃんの宝もの』は、紀州文化の会が地域の歴史や出来事、人物をまとめた「あがらの和歌山」シリーズの第四弾。山本さんが40年かけて集めた様々な史料から、観光地を写した絵ハガキのほか、少額の“おこころざし”を入れるポチ袋、買った物をつける通い帳など生活に根ざしたもの、世相風俗を写し取った雑誌などを紹介。日本で初めて汽車が走った際の時刻表と値段表など珍しいものも多数盛り込み、山本さんが楽しく解説を加えている。
 「ポチ袋ひとつとってもデザインがいいし、雑誌からは庶民の暮らしの裏側がよく見えます」と山本さん。「昔の思い出のぬくもりを感じ、喜んでくれる人が多く、私も感激しています。絵や写真、史料ひとつから物語を感じてもらい、人間味のある暮らしを思ってもらえればとてもうれしいですね」と話している。
 B5判、300ページ。1980円。県内主要書店で販売している。大江さん(0736・77・7892)。

ニュース和歌山2010年5月8日号掲載

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