豊かな風土 物語に
岩出市の西村さん 『源造じいちゃんと紀の川の四季』

    
 岩出市の西村しょう子さんが『源造じいちゃんと紀の川の四季』を出版した(写真)。紀の川沿いの自然と歴史を老人と少年の物語に込めた一冊。西村さんは「『岩出に暮らしながら知らないことが多かった』との感想を頂きます。世代を超えた会話のきっかけになれば」と話している。
 西村さんは茨城出身で、27年前に同市に越してきた。岩出で暮らすうち紀の川の美しさや風土の豊かさ、地名の背景にある歴史に感動した。しかし、昔の話を聞かせてくれるお年寄りが亡くなり始め、かつての紀の川の姿を書き残したいと思うようになった。
 『源造じいちゃんと紀の川の四季』は一昨年末に書き上げた。昔の話を聞かせてくれた多くのお年寄りを登場人物の源造じいちゃんに凝縮。源造じいちゃんが、父の死で東京から岩出に来た少年に紀の川の四季や自然、暮らしを聞かせる物語にした。10匹ものタヌキが列をなし河原に現れ去った実話や、岩出の名の由来「大岩」について、野花や生き物など身近過ぎて見過ごされがちな内容を盛り込んでいる。
 西村さんは「お年寄りの話は、情報化社会の中では伝えられないものがつまった宝の山。地元に住む人にぜひこの素晴らしさを知ってもらい、親子で話題にして欲しい」と話している。
 A5変形判。95ページ。900円。宮井平安堂、岩出市の林書店、荒尾成文堂で販売している。西村さん(0736・62・8258)。

ニュース和歌山2010年5月22日号掲載

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