戦前の和歌浦 古写真で
和歌山市立博物館 『あのころの和歌山』第3弾

 和歌山市立博物館は『写真にみるあのころの和歌山─和歌浦編(戦前)』を発行した(写真)。明治後期から昭和初期の景観や人々の生活を古写真と解説で紹介。交通機関が発達し多くの観光客が訪れ、近代的に開発された和歌浦の様子が垣間見られる。
 同館所蔵の古写真を中心に収録する写真図録は、本町編、和歌山城編に続き3冊目。奠供山南麓に設置されたエレベーターや明治後期以降開発が進んだ新和歌浦の旅館街、和歌川河口部で海苔を養殖する姿のほか、和歌浦湾内に停泊する戦艦らしき船や潜水艦など、様々な側面を持っていた和歌浦の時代背景をうかがい知ることができる。
 「和歌浦の人々」と題した項目では、競りでにぎわう市場や片男波で海水浴客を見つめる芸妓といった活気ある暮らしぶりを感じられる反面、防空訓練や勤労奉仕を行う戦時中の人々の姿も。写真に加え、コラムや和歌浦からの輸出産物出荷額などのデータ、年表も掲載し、わかりやすく解説している。
 太田宏一主任学芸員は「和歌浦は万葉から続く景勝地を今に引き継ぐ地。過去の状況をそのまま写しとった古写真を見ると、景観とともに変化する時代がわかります」と話している。
 A四判、32ページ。500円。郵送可。同館(073・423・0003)。

ニュース和歌山2011年3月26日号掲載

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