『天女かあさん』(ブロンズ新社) 作・ペク・ヒナ、訳・長谷川義史

 仕事中の母さんに、ホホが熱を出して早引けしたと電話がありました。「どうしよう?」。母さんはあちこち電話をかけ、やっとつながったおばあちゃんにホホのことを頼みました。でも、電話の相手はおばあちゃんじゃなく、なぜか天女さま!

 「まちがえてかけてきたんやな。けど、こどもが病気ではしょうがない」。天女さまは雲に乗って、ホホの家に降りて来ました。

 韓国のお話ですが、訳は関西弁。なので、天女さまはまるで関西のおばちゃんみたい。ホホは天女さまが作った卵スープを飲み、ふわふわの雲のお布団で眠ります。ほっこりやさしい絵本。羽衣を忘れて帰っちゃった天女さまがゆかいです。 (和歌山市民図書館司書 額田美那子)

(ニュース和歌山/2017年11月8日更新)