怖さ:2 川の妖怪 出没地域:高野山
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 富貴村(現・高野町富貴)に伝えられる妖怪。白い手拭いを姉さん被りに被り、赤いたすきを掛けた姿で川辺に現れて、小豆を洗いながら歌を歌う。その目は皿のように大きく、口元は狐のように尖り、白い牙が光って見えるという。また、片手に茶瓶、もう片方の手に包丁を持っているともいわれる。日本には「小豆洗い」というショキショキと音をたてて川で小豆を洗う妖怪がいるといわれるが、新潟ではこれをイタチの仕業、岡山では小豆洗い狐という、狐の仕業とされることから、きっと「かたびん」も「小豆洗い」の仲間なのだろう。
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 妖怪をこよなく愛する和歌山市の漫画家、マエオカテツヤさんが毎月第2、4土曜、妖しの世界に誘います。

(ニュース和歌山2016年3月12日号掲載)