町の妖怪
怖さ:5
出没地域:新宮市


 丹鶴姫は源為義の娘であり、後の鳥居禅尼で、実在の人物。丹鶴姫の住まいであった新宮城は、別名を丹鶴城と呼ばれている。

 この丹鶴姫には「もののけ姫」伝説がある。子供が好きで、夕方、子供が一人で歩いていると、緋の袴の姿で丘の上へ現れ、扇で子供を招く。その子供は次の朝になると死んでいるという。丹鶴姫の使いが黒い兎で、時に子供の前をひょいと横切ることがあるが、やはりそれを見た子供も翌朝、死んでいるのだそうだ。

 丹鶴姫がなぜそんな恐ろしいもののけ姫になったのか…、熊野の歴史に理由がありそうだ。
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 妖怪をこよなく愛する和歌山市の漫画家、マエオカテツヤさんが毎週土曜日、妖しの世界に誘います。

(ニュース和歌山/2017年7月15日更新)