旧紀州藩時代の名残を留める木造時代の京橋です。写真は明治四十二年の電車開通に合わせ、旧来より二間(約三・六㍍)拡幅された姿です。

 のち、大正六年には複線化工事により更に西側に一間半(約二・七㍍)拡幅されましたが、依然として江戸期以来の勾欄擬宝珠(こうらんぎぼし)付きの威容を誇っていました。

 現在の鉄筋コンクリート造りの京橋は、昭和三年六月二十六日工事着手、同四年十二月三十一日に竣工したものです。

 


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 (古書肆紀国堂=和歌山市築港1の11、073・499・8039=店主、溝端佳則さんのコレクションを紹介します)

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