明治末から大正ごく初期に撮影されたと思われる当時の和歌山駅、現在の紀和駅です。

 キャプションに「鐵道院関西線和歌山驛停車場」とあります。鉄道院管制公布されたのは明治四十一年十二月五日です。駅舎入口に人物が立っていますが、その上の電球が突き出た壁面には鉄道国有化以前の関西鉄道時代の社章が残されています。漆喰壁だと思われますが、鏝絵(こてえ。漆喰のレリーフ)のようなものだったのでしょうか。

 (古書肆紀国堂=和歌山市築港1─11、073・499・8039=店主の溝端佳則さんのコレクションを紹介します)

(ニュース和歌山/2018年3月3日更新)