今、和歌山で注目の人物に迫る「#イマワカtalk(とーく)」を5月から毎月第1土曜1面で掲載します。1回目は、60歳の節目を迎え、伸びやかな高音を生かした心に染み入るバラードにますます磨きが掛かるオヤジシンガー、TONPEIさん。和歌山県民文化会館大ホールでの還暦ライブを19日(土)に控え、思いを聞きました。

和歌山を元気に

──プロデビューが6年前でした。

 「若いころ、プロを夢見て上京しましたが、あきらめて和歌山に戻り、宮井楽器に就職。音楽教室運営の仕事をしながら、アマチュアで音楽活動をしていました。50歳の時、プロの演奏家たちをバックに1回だけライブをすることに。それが大盛況で。その演奏家の一人から、『これからも続けましょう』との言葉をいただきまして。その時のメンバーが今のTONPEIバンド。54歳で退職し、〝歌で和歌山を元気に〟を合い言葉に、プロ歌手としてのスタートを切りました」

──今回の還暦コンサート、舞台に選んだのが、県文大ホールです。

 「初めて開いたホールコンサートが県文の小ホール。2009年でした。3年前、とあるライブの打ち上げで、60歳のコンサートは大ホールで観客2000人に挑戦しようと盛り上がったんです。子どものころに見た加山雄三さんも大ホールでした。最高の音響と照明の中で歌う加山さんの印象がどこかにあったんだと思います」

まだまだ新人

──どんな内容に。

 「オリジナル、カバー曲合わせて20曲ぐらいの予定です。オリジナルでは、ライブ当日に発売するミニアルバムに収録した3曲を披露します。アルバムタイトルにもなっている『いまはただ ありがとう』は家族や友人らへの感謝の気持ちを込めた1曲。この曲は、同じく還暦を迎える同級生たちにステージへ上がってもらい、一緒に歌います。カバーは中学時代、初めてギターを持って歌った吉田拓郎さんの曲などを考えています」

──大きな節目のコンサートになりそうです。

 「プロになり6年、まだまだ新人ですし、人生120年と思っているので、60歳はちょうど折り返し(笑)。これまでの60年より、これからの60年を濃いものにするため、この先やりたいことがたくさんある。5年後、ビッグホエールでコンサートをしているかもしれないし、大阪厚生年金会館(現オリックス劇場)のステージにも立ちたい。実は一人でギターだけを持ってニューヨークに行き、路上で自分の歌が通用するか勝負したいとの思いもある。それがきっかけでカーネギーホールにつながるかもしれないでしょ? 和歌山を元気にと言う限り、自分自身が元気でないと。そんな私の姿を同年代や年上の方に見てもらうことで、エールを贈り続けます」

 

TONPEI還暦ライブ

 5月19日(土)午後6時半、和歌山県民文化会館大ホール。4000円、当日4500円。県文ほかで発売。ミニアルバム『いまはただ ありがとう』は1500円。ヒッツイシイ本店で取り扱う。Tオフィス(0736・67・6480)。

(ニュース和歌山/2018年5月5日更新)