明治末頃の和歌山市駅です。難波~和歌山市駅間が全通し、同駅が運輸営業を開始したのは明治三十六年三月二十一日でした。

 駅舎入口には懐かしい南海鉄道の羽車マークが見えます。南海鉄道の前身である阪堺鉄道時代にドイツの農園が使用していた車体を譲り受けた際に、特別室の窓のカーテンに羽車マークがあって、車に羽があれば「早い」という格好のシンボルとして採用されました。


 (古書肆紀国堂=和歌山市築港1─11、073・499・8039=店主の溝端佳則さんのコレクションを紹介します)

(ニュース和歌山/2018年8月4日更新)