怖さ:0
町の妖怪
出没地域:和歌山市

 江戸時代、紀州藩の蔵に楓木と呼ばれる枯れた木が保管されていた。長い間、雨が降らず、水が枯れてしまった時、一点だけ泥を塗ったこの木を、長櫃(ながびつ:衣服や調度を入れる細長い櫃。棒を通して二人で担いで運ぶ)に納めて、干ばつになっている場所へ持っていくと、すぐに雲が発生し、大雨が降るのだそうだ。寛政8年(1796年)、紀州で干ばつがあった際も、蔵から楓木が出された途端に大雨が降ったと言われている。

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 妖怪をこよなく愛する和歌山市の漫画家、マエオカテツヤさんが毎週土曜日、妖しの世界に誘います。

(ニュース和歌山/2018年8月25日更新)