和歌山を拠点に活動する落語家の桂枝曾丸さんが4月25日、和歌山市内のコンビニエンスストア2ヵ所で防災絵解き説法を行った。

桂枝曾丸さん 万一の備え説く

 2年前に防災士の資格を取得し、巧みな話術を使い、地域で万が一への備えを説いている枝曾丸さん。この日は人の行き来が多いコンビニエンスストアを防災拠点にしようと、ローソン新堀東二丁目店と西高松一丁目店前で、地域の人たちに気軽にできる防災術を話した。

 西高松一丁目店で、枝曾丸さんはおなじみとなったおばちゃんのカツラに防災服で登場。町を描いたパネルを示し、集まった約20人に「最近は一人暮らしのお年寄りが多い。普段から顔を合わす人とは互いに知り合いになっておいた方がいい」とアドバイスした。また、「揺れが起きて3分は硬いものの下に身を隠す。3時間は自分の身を守り、3日間は身内、隣近所と安否を確認する。3分・3時間・3日と覚えておいて」と心得を説いた。

 通りがかりの近くの夫婦は「3分・3時間・3日は頭に残った。さすが話がうまいですね」。名草地区の80代男性は「分かりやすく、すばらしい内容だった。もっと地区の老人会や自治会で話してもらうべきだ」と感心しきり。

 ローソン両店のオーナー、小川太さんは「昨年の台風の時、コンビニが地域に期待されているのを感じた。駿河屋さんのお菓子や枝曾丸さんの落語CDと地元のものを販売しており、地域の人にもっと親しんでもらいたい」と話していた。

写真=防災について熱心に話す枝曾丸さん(中央)

(ニュース和歌山/2019年5月11日更新)