ジュニア野菜ソムリエや豆腐マイスターなど様々な資格を持つ主婦としてテレビで活躍する山本友理さん(48)が娘の恵さん(21)と共に昨年末にオープンした「パンプラス・クルトン」(和歌山市久保丁)。資格を生かした多彩なパン、店内で食べられるモーニングやランチが好評で、連日多くの客でにぎわっています。(文中敬称略)

一緒に夢叶える

——パンの店を始めようと思ったきっかけは。

友理 パンを焼くのが趣味で、よく友人に配っていました。自分の店を持ちたいと思い始めた時、娘が「一緒にお店をしたい」と言ってくれて決断しました。

 いつも学校から帰ると家中良い香りがして、焼きたてのパンが並んでいました。小さいころから母が作るパンが大好きで、生地をこねるのを見て、丸めるのを手伝いました。店を持ちたいという母の夢に共感し、小学校6年生の時の作文に「将来、母とパン屋さんをしたい」と書いたのを覚えています。

——その後は。

 大阪の専門学校で製菓とパン作りを学びました。他の店でも修業させてもらい、今は、どうすればうまく焼き上がるか、どんなパンが喜ばれるかを毎日考えながら工夫を重ねています。

一番人気は豆腐

——友理さんは様々な資格を持ち、NHKの番組の料理コーナーに出演しています。

2015022501lunch友理 学生時代に栄養士の資格を取得し、料理学校で助手や講師をしていました。実家が農家なのでジュニア野菜ソムリエを、さらに健康への意識が高まって肥満予防健康管理士、近所の豆腐屋さんのおいしい豆腐を知ってもらおうと、その魅力を伝える豆腐マイスターの資格も取りました。

——それらの資格をどう生かしていますか。

友理 かぼちゃや人参、ごぼうなど地元野菜を使ったパンを販売しています。有田みかんを手でむいて生地に練り込んだ「和歌山まんまるみかん食パン」は冬限定で、夏にはショウガでも作ろうと考えています。中でも一番人気なのは「おとふちゃん」。濃厚な豆乳をふんだんに使った生地で豆腐を包んでおり、大豆の甘味が利いています。

恵 母と毎日、新作パンを試作し、「いつも違うパンがあって楽しみ」と喜ばれています。午前中には売り切れるほど食パンも好評で、生地がぎっしり詰まっていて重みがあります。なめらかでモチモチした食感と、腹持ちが良いのが特徴です。

――パン以外には。

 プリンやケーキもあります。店内でモーニングやランチが食べられ、昼時はいつもにぎやかです。母は中華、フレンチ、イタリアン、和食と何でも作れるので、料理に合うパンを添えて提供しています。

――将来、どんな店を描いていますか。

友理 パンプラスはフランス語で「パンの広場」の意味。店頭で買うだけでなく、広場のように人が集まる、居心地の良い店を目指します。日々の暮らしの中で「あったらうれしい存在」から「なくてはならない存在」に育ってゆきたいですね。

 【パンプラス・クルトン】和歌山市久保丁4−8。午前7時半〜午後7時。月火曜定休。ランチは予約がオススメ。073・433・0500。


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(ニュース和歌山2015年2月25日号掲載)