minakatasin◆循環器内科

みなかた クリニック 南方 常夫院長

A. 高血圧には、生活習慣などが原因で起きる「本態性高血圧」と、他の病気が原因で高血圧の症状が出る「二次性高血圧」があります。本態性高血圧が全体の約8〜9割を、二次性高血圧が約1〜2割を占めています。

 二次性高血圧のもとの病気には、腎実質性、腎血管性、クッシング症候群、褐色細胞腫等のほか、「原発性アルドステロン症」があります。これは、副腎皮質ステロイドホルモンの一つであるアルドステロンの分泌が過剰になって起こる病気で、質問者様は「低カリウム血症」である上、頭痛や動悸があるようですので、「原発性アルドステロン症」が疑われます。

 検査は、まず、内分泌検査でアルドステロンと酵素の一種である血漿レニン活性の比率を測定します。そこで「低レニン性高アルドステロン血症」を認めたら、腹部エコー、CT、MRIで、原因が副腎皮質の腫瘍なのか過形成(腫れて大きくなっている)なのか調べます。さらに副腎静脈採血などで、病変が片側か両側かを調べ、手術治療法を検討します。主治医とよくご相談ください。

 なお、若年発症や急性発症の高血圧、良好であった血圧の管理が困難になった場合等も二次性高血圧の可能性があります。

(ニュース和歌山2015年5月23日号掲載)