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 昨秋の全国障害者スポーツ大会に初出場し、飛距離を競うディスタンスが13㍍22㌢、10投し5㍍先のリングに入れた枚数を競うアキュラシーが7枚といずれも6位だった。「フィールドに立った瞬間、周りの景色が見えてしまい集中できなかった。今秋の紀の国わかやま大会は、メダルを獲りたい」とリベンジに燃える。

 車いすテニスやソフトボール投げを経験したが、就職後は運動から遠ざかっていた。フライングディスクが全国大会の正式競技になると聞き、5年前に体験。他の競技に比べ激しい動きが少なく、自分に合っていると、本格的に始めた。

 普段の練習に加え、職場の休憩時間にも投げてコントロールを磨く。「持ち方や風の向きで飛び方が変わります。より正確に投げられるよう試行錯誤の繰り返しです」。ディスタンスは重りをつけた素振りを重ね、腕力の強化に励む。平均で20㍍前後まで記録を伸ばしており、23㍍を目指す。「腕の長い人や体が大きな人が有利な競技。助走もできず、全身で投げないと飛距離が伸びないんです」

 昨年12月の関西大会はディスタンスで19㍍飛ばし3位入賞。「風の吹き方など運次第というところもありますが、焦らずに投げられるようベストを尽くし、秋の全国大会に挑みたい」と意気込む。

 谷本孝之監督は「大会経験が増え、良い意味での緊張感が持てている。試合ではもう少し思い切って体を使って投げれば、金メダルも狙える」と期待している。

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 全国障害者スポーツ大会「紀の国わかやま大会」(10月24日〜26日)に出場する県出身の選手やチームを土曜号で紹介します。

(ニュース和歌山2015年8月15日号掲載)