連載コラム「言わせて安保法制」に読者から多数のご意見を頂きました。今回はその一部をご紹介します。

 今の国会は保守と革新が逆転しています。私は双方に直言したい。与党には、世論の説明不足の声を真摯(しんし)に受け止め、組織をあげて安保法制の必要性を丁寧に説明していただきたい。公明党を含む他の与党議員は何をしているのでしょうか。地方議員も含めて一枚岩となって意思統一を図り、綿密な計画のもとに訴える努力がなされているか甚だ疑問です。野党は、何の対案もなく言葉じりをとらえては審議を引き延ばし、戦争、徴兵制等の危機意識をあおるやり方はまさに一時代前の安保反対闘争を想起させます。そこには安全保障環境の現状認識の欠如と廃案に持ち込み、与党を追い落とそうとする姿勢があらわに見えます。政権支持率が低下しても野党の支持率が上がらないのはなぜか考えていただきたい。 〈和歌山市 草野智行〉

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 安保法制の問題点ははっきりしている。現政府が改憲せずに集団的自衛権行使をしようとしていることである。集団的自衛権の行使を認めさせるには改憲しかないが、現政権は改憲して国民投票を行い、国民の承諾を得ることは不可能と初めから判断している。だからこそ、数の力で現政権の議員だけで強引に押し通そうとしている。現政権は、うわべでは「国民の理解が得られるように丁寧に説明を重ねていく」としながら、実は違憲行為をしようとしている。国民はこうした現状を指をくわえて見ている場合だろうか。 〈和歌山市 中村賢一〉

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 7月18日の本欄「幸せな社会を考えよう」を読ませていただきました。執筆された馬場潔子さんの記事は主婦の立場で、市民目線で、しかも誰にも分かりやすく説得力のある文章で、訴えられていることに感銘を受けました。「軍事費のために消費税が上がり、社会保障費は削減され、貧しい若者から軍隊に行くしかない…」。最近の安保法制改悪論議では、憲法論など一般市民に理解し辛い解説がメディアに氾濫しているが、消費税・社会保障・徴兵といった市民に直接的に関わる文言は乏しく、この意味で「幸せな社会を考えよう」の記事は市民に説得力を持たせます。感謝です! 〈和歌山市 江川治邦〉

「言わせて安保法制」一覧

(ニュース和歌山2015年8月22日号掲載)