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遠い国のサンタさん

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  クリスマスイブの日、男の子は縁側の下でふしぎな箱を見つけました。箱を開けると、遠い国にいるはずのサンタの姿が見えました。男の子はお母さんにも話さ ず、ひとりでそっと箱を開けて、サンタの様子を見つめます。箱を開けるたび、サンタの出発の準備が整っていきます。そしてとうとう、サンタはぼくの町へ!

 この絵本には、日本の普通の暮らしが描かれています。縁側で洗濯物を干すお母さんや、クリスマスケーキを肴に日本酒を呑むお父さん。日本のあたたかなクリスマスです。

 どの国の子どももわくわくしながらサンタを待つ楽しみは同じ。世界の子どもがみんな幸せでありますように! そう願いたくなる聖夜です。

(和歌山市民図書館司書 額田美那子)

(ニュース和歌山2015年12月9日号掲載)