山の妖怪

出没地域:和歌山市直川

怖さ:4

 

  昔、直川村に網で小鳥を捕る猟師の男がいた。ある夜、網場で鳥を捕っていたところ、急に眠くなった。近くの小屋で一休みするため、鳥を袋に入れて戸口にかけておいた。

  しばらくすると、小屋の外でなにやら物音がする。恐る恐る戸を開けると、上半身が人間、 下半身は獣の化け物がいて、小鳥をむしゃむしゃっているではないか。

化け物は小鳥を残らず喰うと、戸口を離れて悠々と去っていった。
こんなことがあってから、男は猟師をやめて農家になったのだという。

 

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 妖怪をこよなく愛する和歌山市の漫画家、マエオカテツヤさんが毎週土曜日、妖しの世界にいます。

(ニュース和歌山より。2017年3月25日更新)