家の妖怪

怖さ:3

出没地域:和歌山市ほか

 和歌山に伝わる雪隠坊は真夜中に便所を覗(のぞ)き込む妖怪。厠(かわや)の神ともいう。いつも鳥のような声を出し、時には便所の中から手を差し出し、いたずらをする。

 姿は様々伝わるが、入道の姿のものを加牟波理(かんぱり」)入道という。加牟波理入道は全国に出没し、大晦日に厠で「加牟波理入道時鳥(ほととぎす)」と3回唱えると、人間の生首が落ちてきて、これを褄に包んで部屋に持ち帰り、灯りにかざすと、黄金になっていたとか、1年間、厠で妖怪に遭遇しないなどの話がある。

 水洗トイレがあたりまえになり、夜一人でトイレに行けない子どもも少なくなった現代だが、もしそこに妖怪が現われたらどうだろう?

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妖怪をこよなく愛する和歌山市の漫画家、マエオカテツヤさんが毎週土曜日、妖しの世界に誘います。

(ニュース和歌山/2017年10月28日更新)