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| 伝承される「傘おどり」 |
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「野上の魅力は新旧ふたつの公園」と田尻さん。“旧”の公園は県立自然公園の生石高原、“新”は一昨年オープンした野上町のふれあい公園。まずはススキが見ごろの生石高原に向かう。
国道370号を美里・高野方面に直進し、野上町大木で右折、野上清水線を進む。しばらく行くと、生石山ハイキングコースの入り口にあたる小川八幡神社へいたる。川に向かって背後に森林を従えた静かな神社だ。
この辺りは町の無形文化財「傘おどり」が伝わる。梅本、中田地区で伝わるため、「梅中傘おどり」と言われ、「雨乞い踊り」が起源。大正時代は盆踊りで、近年は小学校の運動会で子どもたちが披露するなど、形を変え現代に伝承されている。
田尻さんは「ゆったりとした踊りです。昔は傘おどりの三味線の練習が家々から聞こえました」。11月3日にある町の秋の文化祭では町の公民館で目にできる。 |
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| 風に波打ち輝く草原 |
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飯盛、札立峠を越え生石高原へ。細く勾配の急な道もあるが、山頂までさほど時間を要しない。
田尻さんによると、生石山は「石が産まれる山」として1027年に初めて文献に登場。江戸時代の『紀伊名所図会』では龍門山と並び称され、県立自然公園に1955年に指定された。標高870メートルの山頂約1300ヘクタールにわたってススキ草原が広がる。
この日は、残暑が感じられる晴天だったが、山頂手前の駐車場で車のドアを開けると、車内に乾いた軽い空気が忍び込んできた。「空気がおいしい」と久々に思った。
ここまで来れば頂まで歩いて10分程度。道々、青や黄の花が目につく。「珍しい高山植物も魅力」とのことだけあって、植物に詳しくない素人でもその多様さは楽しめた。
途中、展望台付近で、ススキの穂が風に揺れる、さわさわと優しい音が耳に触れてきた。波音のように感じ見渡すと、四方を背丈ほどのススキに取り囲まれていた。揺れるススキは光の加減で金に銀に彩りを変える。自然の造形の不思議さ、豊かさが胸に迫った。
頂からの眺めは絶景。「ガスのない良く晴れた日は紀淡や神戸までみえます」と田尻さんの話だったが、神戸までは見えないものの紀淡方面まで見渡せた。草原だけでなく眺望も素晴らしい。
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| 人気集めるパークゴルフ |
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「二十一世紀型の公園です」と、田尻さんが推す“新”公園が西野の「野上町ふれあい公園」。県動物愛護センターに隣接する形で一昨年オープン。生石高原からは逆方向で、役場前まで戻り、岩出野上線を北進する。
同公園は、大型遊具がそろうわんぱく広場、芝生広場、キャンプ場、バーベキュー場、パークゴルフ場(有料)がある。田尻さんが特に推すのがパークゴルフ場。現在18コースあり、隣接のゴルフ場が整備するため芝生管理は完璧。来年7月には18コースが新設され、全国でも有数のパークゴルフ場になる。
「新コースが完成すると、野上町で全国大会が可能になる」と田尻さん。この日も男性ばかりのグループがパークゴルフを楽しみ、家族連れが公園で遊んでいた。
泉南市から家族で来た男性は「広くて気持ちいい。寝ころんだり、のんびりしていたくなる」と話していた。
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| 秋祭り控える野上八幡宮 |
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さて、最後は国道370号に戻り、10月13日に秋祭りを控える野上八幡宮へ足を運んだ。
同神社の秋祭りは、捕らえた魚を川へ、鳥を野に放つ「放生会」だったが、今は獅子舞や御輿などに多くの人でにぎわい、出店もある。田尻さんは「氏子が海南市にもおり、人出は多いです」
同神社は長い石段があり、少し小高い場所に位置するが、歩いて登らずとも社殿横まで車で行ける道がある。便利だが、神社の雰囲気を味わうため石段を歩いて上がる。
石段が樹々に挟まれ、抱えきれないほどの太さの幹の木があり、樹々の間から見えてくる桃山時代の建築の社殿、拝殿には風格が感じられる。人気もなく、ひっそりとしていたが、神社内には所々に秋祭りを知らせる張り紙。神社も祭りを待ちわびている感じがした。(9月20日、高垣善信)
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| インフォメーション |
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〈アクセス〉生石高原へは海南市から国道370号を直進、野上清水線で。ふれあい公園へは野上町役場前から岩出野上線を北へ。標示がある。
〈周辺〉目をよくすると伝わる釜滝薬師や、桧肌葺が美しい丹生神社、急流で小石が流転し河床を削ってできた「釜滝のおう穴」がある。
〈問い合わせ〉野上町産業経済課(073・489・2430)。 |
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野上町中央公民官長の田
尻章さんのふるさと自慢 |
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和歌山市近辺の人なら、日帰りで自然を満喫できるのが野上だと思います。生石高原は案外、和歌山市の人でも行ったことのない人が多いので、ぜひ一度来て欲しいですね。野上は町を一周めぐってもそう時間はかかりません。美里と合わせて回ってもらい、ぜひおいしい空気を吸い、住み良いこの町を感じてもらえたらうれしいです。 |