刃物使わず柿の皮むき
県工業技術センターが新技術
柿の写真 県工業技術センター(和歌山市小倉)は刃物を使わずに大量の柿の果実をむくことができる新技術を開発した。酵素につけることで果皮の成分を分解し、実と皮をスムーズにはがす方法で、同センターは「新たな柿の加工品が可能になる」と話している。
 和歌山は柿の生産量が全国一。中でも平核無柿、刀根早生などの渋柿は全国シェア36%を占めている。しかし、加工品は干し柿などに限られており、新しい加工品を開発するため簡単に皮をむく技術が求められていた。
 新技術は、柿を「プロトペクチナーゼ」と呼ばれる酵素に一定時間つけ込んで、果皮の細胞と細胞をつなぎとめているペクチンを分解。処理後は軽く水で洗い流すだけで果皮を取り除くことができる。同法で皮をむいた柿は表面に刃物の跡が残らず、手でむいたようになめらかで、地域の農産加工場でも容易に導入できる。
 同方法の開発により、カットフルーツなど新しい加工品の誕生が期待できるようになり、県工業技術センターは「今後、柿生産者および地域の食品加工業者と連携を進め、実用化を図り、和歌山の柿産地の活性化につなげてゆきたい」と話している。

写真=新しい加工品が生まれるか)