同センターは、耳の不自由な人が交流できるように聴覚障害者の要望を受けて2年前に県身体障害者連盟が開設した。サロンや多目的ホールがあるが、中でも編集設備は本格的。大型投影機やパソコン、ビデオ編集機器が一体となった設備が備えられており、ビデオに字幕を入れたり、手話の映像を差しはさむことができる。現在はセンターの職員が、結婚式や会議など個人で撮影したビデオに字幕を入れるために使っている。利用対象は、聴覚障害者が中心だが、一般の人も研修を受ければ使用できる。
映像編集設備を積極的に利用し、卒業記念のビデオをつくっているのが、県立和歌山ろう学校専攻科の小桑舞さん(19)、上野茉美さん(20)。2人は既に学校紹介や手話のビデオを同センターで作っているが、今春、同校教諭が制作した卒業記念ビデオをみて、「自分たちでも作ってみよう」と夏前に卒業記念の映像制作に乗り出した。
ビデオは、全校生徒を一人ひとり写真で紹介。1年間の学校生活や行事を振り返る内容で、字幕を入れ、みんなが楽しめるように考えている。現在はプロフィールを入力している段階で、近く開かれる文化祭の映像も盛り込み、年内の完成を目指す。卒業式前の送別会で上映を計画しており、小桑さんは「一人ひとりが映るので1年間、楽しかったと思える内容にしたい」と意気込む。
ビデオ制作を指導している鈴村博司教諭は「ここにあるのは最先端の機器で、2人とも高い技術を身につけた。社会に出て役に立つはず」と語る。
最近は同校高等部本科2年生が学校紹介ビデオの制作に総合学習の時間で取り組んでおり、小桑さんは「後輩たちにも経験して欲しい」とエールを送る。
同センターの福田資弘所長は「機器の利用は技術がいるが、研修を受ければ誰でも利用してもらえる。今はろう学校生だけだが、利用が広がればうれしい」と話している。
(写真左から=ビデオ制作に取り組む小桑さん、上野さん、鈴村教諭)
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