困った時の第一歩に
4月に開設する「子ども支援センター」のセンター長
本田昌子さん
本田昌子さん
 従来の尺度で理解できない子どもたち。受け止めきれない親の戸惑い…。悩める家族の力になる和歌山市の「子ども支援センター」(同市福町)の4月開設に向け、準備に余念がない。「子どもも親も迷える時代。困った時の第一歩になりたい」と語る。
 小学校教諭として21年間勤め、子どもの変化を見つめてきた。「今の子は友達とテレビゲームをしただけで、『一緒に遊んだ』と言う。ケンカして仲直りする関係を経験していないので、コミュニケーション能力が落ちている」と見る。
 家庭では2児の母としても子どもと接してきた。特に、自閉的な情緒障害がある長男を育てた経験は大きい。
「弱者と呼ばれる人はお荷物なんかじゃない。小さい出来事を大きな喜びに変えてくれることを知った」
 「こちらのいらいらや必死さは語らなくても子どもに伝わる」が親として教師として学んだことの共通点だ。
 こだわるのが、本当の自立。「なんでも一人でするのが自立と大人は錯覚するが、困った時にヘルプの一言を言えるのが本当の自立」と強調する。
 センターは不登校児の適応指導や日本語が不自由な外国籍の子のサポート、教育相談を実施する。
 施設整備は大詰め。昔の教え子も協力してくれた。「私は人を引っ張るより多くの人のヘルプを集めるのが得意」と笑い、「子ども、保護者の役に立つコーディネートをしたい」と表情を引き締めた。
 和歌山市鳴神在住。50歳。               (高垣善信)