地域に根ざしたクラブめざそう
ヴィーヴォ 県内初のスポーツNPO
プロ選手、専用練習場…広がる夢
       
 スポーツ分野では県内で初めてのNPO法人が4月に誕生した。「スポーツクラブ和歌山ヴィーヴォ」(吉田佳弘代表)で、現在は中学生対象のサッカークラブとして活動しているが、将来的にはサッカーに限らず様々な競技を様々な年代が楽しめる総合スポーツクラブをめざす。吉田さんは「これまでを基盤に活動の幅を広げ、地域に根ざしたクラブにしたい」と話している。

          
練習に励むイレブン 「ボール丁寧につないで」「セーフティファーストでクリアーや」ー。芝生が茂る和歌山市の河西緑地公園グラウンド、月曜、木曜を除く週5日、イレブンの元気の良い声が響き渡る。
 現在、所属選手は49人。中学校は河北、河西、加太、貴志、楠見、西脇、有功など市北部が中心だ。プロをめざすキャプテン西口峻史選手(貴志中3年)は「1年から3年まで仲良く、上下関係もない。チームの雰囲気はいいです」と笑顔を見せる。大阪府南部の選手も2人いる。阪南市から電車と自転車で通っている谷口昭人選手(鳥取東中3年)もプロ志望。地元にもクラブチームはあるが、「こっちの方が上手くなれると思ったから、ヴィーヴォを選びました」。
 ヴィーヴォ発足は1996年4月。「それまで小学生に教えていましたが、中学校に進むとサッカーをやめる子がいることが気になっていた。市選抜チームに選ばれる子でもあっさりやめてしまうんです」と吉田さん。中学校にサッカー部がない、部があっても満足できる指導者がいない、在学中に指導者が他校へ移ったなど理由は様々だが、「中学校のクラブとは別に、サッカーを続けられる選択肢を増やしたい」と立ち上げた。
 ヴィーヴォが目指すのは高校生以上の年代で活躍できる選手の育成で、個人の技術、戦術面のレベルアップに指導の重点を置いている。公式戦でも確実に結果を残しており、創部3年目の98年に県クラブユースサッカー選手権大会で優勝したのを皮切りに2000年まで3連覇。さらに今年も制覇した。
 NPO法人格取得に向け、動き始めたのは昨年夏。以前から交流のあった岸和田市の山直(やまだい)スポーツクラブがNPO法人になったのがきっかけだった。山直クラブは総合型地域スポーツクラブで、小学生と中学生がサッカーだけでなく、バスケットボール、バレーボール、柔道など様々な競技で汗を流している。
 ヴィーヴォを将来、年代や競技の枠にとらわれないクラブにしたいと考えていた吉田さんは「これまでとは違った形のクラブをめざすスタートとしてNPO法人に」と決意。今年4月に認められた。
 今後はこれまで続けてきた中学生年代のサッカー指導を基盤に、公園清掃などのボランティア活動、指導者対象の研修会など、活動の幅を広げてゆく。また、今年秋には現役Jリーガーを特別講師に招いての小中学生対象サッカースクールを開きたい考えだ。
 「プロ選手を出したい」「クラブの歴史が分かるクラブハウスを」「専用グラウンドがほしい」など夢は広がる。吉田さんは「強さだけを求めるのなら、良い選手を集めれば難しくない。しかし、ヴィーヴォとしては選手だけでなく、指導者、スポーツドクターなど、スポーツにかかわる人間の育成をめざしたい」と語っている。

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 県クラブユース(15歳以下)サッカー選手権大会の決勝が6日、広川町で行われ、ヴィーヴォがエクセル伊都を1対0で破り、2年ぶり4度目の優勝を果たした。
 前日の準決勝、ミラグロッソ海南をPK戦の末破ったヴィーヴォ。勢いそのままにエクセルとの決勝は押し気味に試合を進め、後半立ち上がり、フォワードの西岡佑真選手がゴール。これが決勝点となった。
 ヴィーヴォは6月2日(日)に開幕する日本クラブユースサッカー選手権関西大会に出場する。

写真=練習に励むイレブン。クラブ名はポルトガル語で「いきいき」を意味する「VIVO」から採った)