| 県あげ たばこに「NO」!? |
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学校内完全禁煙は全国初
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スモークバスター講座も実施
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喫煙者と非喫煙者を隔てる「分煙」。この分煙を全県的に広げようと、県は昨年策定した「県たばこ対策指針」にもとづき取り組みを進めている。4月から全国で初めて公立学校、県立医大を完全禁煙としただけでなく、5月には県庁内を完全分煙。今後は県内各市町村、病院や診療所など医療機関や企業に啓発を図ってゆく。「たばこは健康に悪い」との疫学的研究を前提にした取り組みだが、サッカーワールドカップが禁煙大会となるなど禁煙が常識化しつつある中、和歌山は禁煙先進県としての一歩を踏み出せるか?
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県は厚生労働省が2000年から進める国民の健康づくり運動「健康日本21」を受け、病気予防のために「元気わかやま行動計画」を策定した。中でも、和歌山はたばこの悪影響と想定される肺ガンでの死亡率が、1998年全国ワースト2位、99年10位、00年4位と、全国的にみても高いことなどを受け、「たばこ対策」に重点を置いた取り組みを進めた。
その対策として策定したのが「県たばこ対策指針」。00年から策定委員会(委員長=山家恒雄・県医師会理事)が議論を重ねてまとめた。
指針では、喫煙を、肺ガンをはじめ、心臓病、呼吸器疾患、歯周病の危険因子と位置づけただけでなく、喫煙者の周囲にいる受動喫煙者にとっても、肺ガンや心臓病、乳幼児突然死症候群の危険因子と、たばこを“危険視”。「個々人の問題としてでなく県民全体の問題としてたばこ対策に取り組む必要がある」との認識のもと、「喫煙が及ぼす健康影響についての知識の普及」「未成年者、妊産婦等の喫煙対策」「非喫煙者の保護(分煙対策)」「禁煙の支援」の4本を柱とした。
防煙、分煙、禁煙サポートが主な取り組みとなるが、このうち、現在、県が力を入れているのが「分煙」。県教委が公立学校の敷地内を全面禁煙とした「ノースモーキングエリア」にはじまり、県立医大は全面禁煙にしただけでなく、タバコの自動販売機をすべて撤去した。また、5月20日から、県庁内に13カ所の喫煙所を設け、庁内の執務室を全面禁煙にした。
昨年末に県職員厚生室が実施したアンケートでは、執務室の全面禁煙に関して県庁本庁職員の76%が賛成で、22%が今のままでいいと回答。取り組みの中心となる県は、「分煙化」への移行はスムーズに行ったが、今後の課題は分煙の拡大。同じ“公共の場”として市町村へ分煙・禁煙化を求めるだけでなく、健康に携わる医療機関には「禁煙化」への協力を求め、県医師会や歯科医師会、病院協会に要望書を提出した。
さらに、今年度は、民間企業に広める予定で、担当者を対象に「スモークバスター養成講座」と題し喫煙対策指導者養成の講座を計画している。
県健康対策課は「企業には率先して取り組む所がある半面、まだまだ自由に喫煙できる所もある。ただ受動喫煙は問題だが、それが悪いとの認識は一般にも広がっており、職場でタバコを吸う人と吸わない人の間で関係がぎくしゃくすることも以前ほどはないと思う。一般の理解は得られやすいはず」と見ている。
県の「元気わかやま行動計画」の中には、「公共の場や職場などでの分煙の徹底は急務であり、県、市町村が率先して分煙を推進する必要がある」と記されている。
だが、役所レベルでもまだまだタバコをくゆらせ、仕事をする職員の姿がみられたり、せっかくの禁煙の方針が首長の交代で二転三転する所もある。さて、分煙は全県的に広がるだろうか。
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| 「愛煙家には厳しい…」 |
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JT大阪報道部……禁煙、分煙がふえてきていますが、基本的には各施設の責任者が決めることであり、JTとしてはコメントする立場にありません。ただ、健康被害に関してはリスクファクター(要因)の1つになることはいわれているので、たばこの害は疫学的にいわれていますが、科学的な面ではまだ解明されていない状況にあり、これをしっかり認識された上で、吸う、吸わないを判断していただきたいし、また、マナーを意識した上での喫煙を呼びかけています。
たばこ問題を考える会・和歌山事務局長の中川利彦弁護士……県たばこ対策指針策定時に、委員として携わりました。全国で初めて「公立学校敷地内の全面禁煙」を指針に盛り込んだものの、本心では形だけのものに終わるのではないか懸念していました。様々な反対を乗り切って実現したのは画期的です。しかも、喫煙習慣のある教職員に対して禁煙外来がある医療機関を一覧表にして配布したり、インターネットの禁煙マラソンに和歌山専用の「紀州路マラソン」を設けるなど、禁煙に向けたサポートをしたのも注目に値するでしょう。
公的病院勤務の喫煙習慣がある医師……病院内は原則禁煙ですが、医局での喫煙は黙認されているのが現状です。医師はたばこの害を認識する率が高いためか、一般成人に比べると喫煙率は低い。たぶん1割ぐらいではないでしょうか。喫煙者は肩身が狭いのですが、私の場合は喫煙することでストレスを発散しています。ストレスがたまって一瞬の判断ミスを犯すことがないよう考えているのです。喫煙するかどうかは自己管理の問題だと思うのですが、いずれ院内は完全に禁煙になるでしょう。それも時代の流れでやむを得ない。
非喫煙者の県消防防災課の中林憲一さん……以前、喫煙者の中には、タバコを灰皿に置いたままちょっと席を外す人もおり、その煙で仕事の集中力がきれることがあったが、あまり気にしたことはない。ただ、妊婦の人は言いたくても言えない環境にあったと思うので、禁煙はそういう人の余計なストレスをなくす意味でも良かったと思う。喫煙スペースで吸っている人はなにか寂しい感じがしていたが、実は普段は話をしない違う課の人同士が話をするコミュニケーションの場になっているよう。非喫煙者にはないメリットかもしれないですね。
愛煙家の公立中学校教諭……学校敷地内全面禁煙には、正直なところ戸惑っています。世の中の流れが愛煙家にとって厳しい方向に向かっていることは感じていましたが、学校もいよいよここまできたかという気がします。4月以降、学校では喫煙していませんが日々のストレスは以前よりもたまるように感じます。子どもの心がつかめなかったり、指導がうまくいかなかった時などは、一服吸うことにより自分に余裕ができたり別のアイデアが浮かんだりしましたが、今はそういうことも少なくなりました。今回の措置と子どもへの禁煙指導とはあまり関係がないように感じますので、いきなり敷地内全面禁煙よりは、まず、喫煙室を設けて分煙という形にしてほしかったように思います。 |
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