和大附属小
5 年 B 組
劇団づくりに挑戦
吉本新喜劇 末成由美さん直接指導
老人ホームなどの公演も計画
       

末成さんの説明に耳を傾ける子どもたち 和歌山市吹上の和歌山大学附属小学校5年B組(37人)が、教科の枠組みにとらわれない学習の時間「みらい」の授業で劇団運営について学んでいる。現在は4グループに分かれ、台本製作や演技に挑戦中だが、2学期以降はクラス全体で1つの劇を完成させ、老人ホームや幼稚園で披露したい考えだ。担任の中筋美恵教諭は「劇をするだけでなく、劇団の運営に取り組むことで、社会性を養ったり、仲間づくりにつながれば」と期待している。

写真=末成さんの説明に耳を傾ける子どもたち)


      
 「みらい」は子どもたちが自ら課題を見つけ、解決方法を探る力を育もうと、同小が昨年4月からスタート。週に8時間を組んでおり、五年B組は劇団づくりをテーマにしている。劇団名は「五」年「B」組にチャレンジ(CHALLENGE)の「C」、劇団(GEKIDAN)の「G」を組み合わせ、”五BCG”とした。
 これまでは「とにかく劇を作ってみよう」と、お笑い系2グループ、推理系、物語系各1グループの4グループに分かれて活動。台本を書くところから始め、演技についても学んでいる最中だ。
 そんな中、児童から「一度、プロの人に見てもらいたい」「プロから見た意見を聞きたい」との声が上がり、保護者の知人、吉本新喜劇の末成由美さんに依頼したところ、快く引き受けてくれた。末成さんの訪問決定は児童の刺激になったようで、「『プロに見てもらえる』という1つの目標ができ、意識が高まったようです」と中筋教諭。
 末成さんが訪れたのは7月4日。まず、劇が完成しているお笑い系2グループが、レストランを舞台にしたオリジナル喜劇を披露した。続いて末成さんが細かくアドバイス。「人の前でしゃべったり、芝居をしたりするには、まず声を大きく出すこと。ネタがおもしろくても声が小さいと笑いが来ない」。さらに、吉本新喜劇では一人がボケたらだれかがツッコミを入れたり、みんなでコケたりすることを紹介し、「1つオチを入れたら、それを処理しないとオチません」。また、実際に児童の台本からセリフを選び、実演するとその声の大きさや迫力に子どもたちは圧倒されていた。
 この後、末成さんに次々と質問する児童たち。「失敗したときはどうしますか」「私もよく間違えますが、そんな時は開き直ることも大事。もちろん、次は間違えないようにしようと考えることは大切です。芝居以外でも間違えることは恥ずかしいことではないですよ」。「上手に演じるにはどうしたらいいですか?」「上手にしようと思わず、一生懸命にしようとする気持ちが大事」
 末成さんの前で芝居を見せた児童からは反省の声が。吉本新喜劇では辻本茂雄さんのファンという茂野勇真くんは「出来は48点。視線が気になって、下を見ながら演技してしまった」、変な外国人を演じた宇田賢広くんは「自信はあったが、見ている人ににらまれている感じがして、セリフを飛ばしてしまった。笑いもとれなかったから、今日の出来は3点」。一方、警察官役の中大我くんは「ちょっと緊張したが、間違えたときに開き直ることなど勉強になった。もっとネタにオチを増やしたい」、店長役の西村涼くんは「末成さんが言っていたことを大切にして、もっと練習したい」など意欲的な意見も聞かれた。
 5BCGは2学期以降、全体で1つの劇を作り上げ、老人ホームや幼稚園で披露する計画だ。西岡夏乙さんは「声の出し方などいろいろと勉強になりました。老人ホームや幼稚園でも『見て良かった』と思ってもらえる劇をしたい」とにっこり。中筋教諭は「今はやるだけで楽しんでいる部分がありますが、人に“伝える”ため、どんな工夫をしているかを学んでほしい」と話している。